ここではインターネット越しのWOLをするためのルータの設定方法がわかります。
専門用語が出てきたり、ルータの詳細設定部分を変更することになるため、
慣れないうちはちょっと不安かもしれませんが、
ひとつずつ落ち着いて設定していけば大丈夫です。
インターネット越しのWOLをするときに知っておくこと
LAN 内でもインターネット越しでも、
WOLは目的のパソコンへMagicPacketを届かせることで可能となります。
ただ、LAN 内でのWOLはMagicPacketが容易に届きますが、
インターネット越しになるとMagicPacketが簡単には届きません。
なぜなら、ルータなどによっていろいろな制限(ハードル)がかかっているからです。
これはセキュリティ上必要なことなのですね。
そこで、セキュリティは極力残したまま、
インターネット越えのWOLを可能にするために、
ルータのハードルをひとつずつ乗り越えていく設定をするわけです。
※インターネット越しのWOLをする場合、ルータの設定を変更するので、
セキュリティがどうしても弱くなってしまいます。
最低限、セキュリティソフトは常時稼動状態にしておきましょう。
ルータの設定を実際にする前に大まかな設定項目と概要についてです。
設定項目は大きく分けて3つあります。
これはインターネットとパソコンの間でルータを介さずに、
パケットを送信させるための設定です。
とは言っても、完全にスルーさせるわけではなく、
一部の機能だけを解放する、というイメージですね。
パケットフィルタ(リング)とは送信されてきたパケットを検査するための機能です。
ここではMagicPacketがその検査に通過できるように設定します。
インターネットから送られてきたMagicPacketが、
特定のパソコンへ届くようにするための設定です。
専門用語が並びましたが、イメージが掴めれば大丈夫です。
「補足:WOLが起動するしくみ(準備中)」についても参考にしてください。
設定をするパソコンは「
遠隔電源オンを受ける側」です。
PPPoEブリッジ接続の設定
モデムとルータとパソコンがLANコードで接続されている状態で、
パソコンのブラウザ(IEやFirefoxなど)を開きます。
インターネットのアドレスが表示される欄へ「web.setup」と入力します。
ユーザ名とパスワードの入力を求められるのでWOLをする以前に、
インターネット接続のためにルータを設定したときのものをそれぞれ入力します。
ルータの設定画面が表示されるので、左サイドメニューの中から、
「基本設定」→「基本設定」を選択します。
「基本設定」の画面が表示されたら、以下の項目を変更します。
「動作モード」→「PPPoEモード」
「PPPoEブリッジ」→「使用する」にチェックを入れる。
「設定」をクリックする(項目が変更されたのを確認)
ルータの表示ランプについて
ルータの外観にはいくつかの表示ランプがありますが、
ルータの基本設定の動作モードの違いによって、表示されるランプも異なります。
動作モード→「PPPoEモード」の場合
ルータの「PPP」ランプが点灯
動作モード→「ローカルルータモード」の場合
ルータの「PPP」ランプが消灯
これでPPPoEブリッジ接続の設定は完了です。
次はパケットフィルタの設定です。
パケットフィルタの設定
パケットフィルタの設定をする前に必要な情報を取得します。
といっても、LAN 内でのWOLソフトを設定したときに使用した情報なので、
再度、その情報を手元に準備しておきます(下記数字は判例)。
「IPアドレス」→「192.168.0.1」
「サブネットマスク」→「255.255.255.0」
左サイドメニューの中から、
「詳細設定」→「パケットフィルタ設定」を選択します。
画面が上下に二分割されるので、上側画面を下方スクロールさせ、
空欄のポートを確認します(だいたい20番前後から空欄になっているはず)
空欄番号を確認したら、下側画面の「フィルタエントリ編集」で必要項目を設定します。
項目を入力したら「編集」をクリックします。
上側画面を上方スクロールさせ、
「最新状態に更新」をクリックしてから「適用」をクリックし、
最後に「登録」をクリックしてルータを再起動させます。
以上でパケットフィルタの設定は完了です。
次は最後のポートマッピングの設定です。
ポートマッピング(NATエントリ)の設定
左サイドメニューの中から、
「詳細設定」→「ポートマッピング設定」を選択します。
二分割されている下側画面の「NATエントリ編集」で各項目を入力し、「編集」をクリックします。
上側画面の「最新状態に更新」をクリックしてから「適用」をクリックし、
最後に「登録」をクリックしてルータを再起動させます。
以上でポートマッピングの設定は完了です。
これでルータの設定が全て完了しました。
次はルータで設定した情報を考慮しながらWOLソフトを設定します。
ポート番号について
ルータの設定やWOLソフトの設定をするときにポート番号を入力しますが、
この番号はWOLなどをするとき、特に決められた番号ではありません。
だいたい2000番以降であれば、個人が使える番号と思っていいでしょう。
あまり小さい番号だとソフトや機器がすでに使っている番号と重複する場合があるので、
使えない(使わないほうが無難)ということです。
<作成日:2010-04-23>